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巨額の財政赤字を抱え、これを早急に削減しないとECの通貨・経済統合に乗り遅れるとの危機感が強まり、このような大胆な経済政策が打ち出されることとなった。
預金利子に課税するのは万国共通だが(?)、元金に課税するというのはおそらく近代国家では初めてではないだろうか。
資産家の混乱ぶりは相当なものであったらしい。
預金税は7月11日に決定、9月21日が納付期限とされたが、支払い前に預金を引き出そうとする預金者が窓口に殺到し、一時はパニック状態となる銀行もあったとか。
また、イタリア国境に近いスイス側の町の銀行では、預金を海外に移して課税を逃れようとするイタリア人で大変な賑わいであったとのことである。
「預金税」と同時に導入された「不動産新税」では、不動産の公示価格の0.2%が税金として徴収されることとなった。
まさに財産をもっている人間を狙いうちにした厳しい課税措置といえるだろう。
よその国の話と笑ってはいられない。
わが国だって地価税、固定資産税、相続税と財産税は相当厳しい内容となっている。
今まで預金に課税されなかったのが不思議なくらいだ(ちょっと言い過ぎか)。
この先、果たして預金元本は無事ですむのだろうか。
税収の落込みをカバーし、預金からの資金シフトで株式市場を活性化させようと、預金税の導入を案外本気で考えているお役人がいないともかぎらない。
イタメシやミラノファッションといったイタリアブームは大いに結構だが、預金税だけは勘弁してもらいたいものだ。
紙に書かれた法律ではなく、長年の伝統や慣習により金融業務を行ってきた英国では、金利に関する法的な規制はそもそも存在していなかった。
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